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腎臓病の食事療法

食事療法の例

腎臓病では機能の低下している腎臓を労り、正しい食事療法によって透析までの期間を延ばし、QOLの向上を目指します。例えば多量のたんぱく質を摂取すると老廃物を生じるため、腎臓への負荷が増大します。一方、低たんぱく食を摂取する食事療法は腎臓への負荷を減らすことが出来ます。

また、エネルギーが不足すると体内の蛋白質を分解して不足したカロリーを補おうとします。このとき筋肉などの組織が分解されてむしろ窒素代謝物が増え、腎臓の負担は大きくなります。 必要なのは十分なエネルギーを確保しながら蛋白質の量や質をコントロールすることです。 

ただし、腎臓病の種類、原因疾患の種類、一人一人の症状によって、正しい食事療法の詳細(たんぱく制限、塩分制限、カリウム制限、水分制限、エネルギー摂取量)は異なりますので、専門の医師や栄養士の指導を受けることが重要です。定期的に病院で検査し、結果をもとにチェックしながら栄養指導をしてもらいましょう。

上の図は治療効果のある食事療法を行うことで、人工透析開始を遅らせることが出来た一例です。縦軸は腎機能を表しています。あなたのまわりに相談する医師、栄養士がいらっしゃらない時には「食事療法サポートセンター」へ是非おいで下さい。 食事療法サポートセンターの顧問医師・栄養士が、食事療法があなたのくらしの一部になるまで丁寧に支援致します。じんぞーくん

●無料電話相談:NPO法人食事療法サポートセンター☎0465-49-1151 (毎週月曜日9:00~12:00)
●低たんぱく食の調理教室、セミナーの予定はこちら →ジンゾウ先生のカレンダー

 

低たんぱく食による食事療法を成功させるコツ

治療用特殊食品、中でも「でんぷん製品」を活用することです。

なぜ主食をでんぷん製品に?

1.血糖値が上昇しにくい
2.エネルギー量が十分にとれる
3.中性脂肪が上昇しにくい
4.たんぱく質、リン、カリウムをほとんど含まない
5.食事全体のたんぱく質の「質」が高くなる
6.食品素材である
7.どんな献立もできる

主食、おかず、おやつに、何にでも多用できて、「実は、慣れるとおいしいんです!!」

「主食」として
白いご飯としてだけではなく、炊き込みご飯、すし飯、チャーハンなど、応用範囲が広い。
「おかず」として
具の一部に。汁物の中やサラダとして。ピザだって作れちゃう。
(例:ハンバーグの具の一部として「でんぷん米」を入れれば、カロリー&ボリュームアップ。 でんぷんパスタを使ってサラダスパゲッティーなどにも)
「おやつ」として
ホットケーキ、蒸しパン、クッキー、白玉、フルーツポンチ。食パンだって作れちゃう
初めての人は、でんぷん製品の調理の仕方を知っている栄養士に教えてもらいましょう。全国各地で低たんぱく食の調理教室やセミナーも行われています。→ジンゾウ先生のカレンダー

たんぱく質の違いを確かめよう!

まずは、主食をでんぷん製品にしてみましょう。下記の写真は、たんぱく質の量がほとんど同じです。カロリーや栄養バランスを比べてください。ジンゾウ先生のでんぷん製品を使えば、充分なカロリーと良質なたんぱく質(※)をとることができます。

(※)良質なたんぱく質とは、アミノ酸価が高いたんぱく質のことです。(主に肉、卵、魚などの動物性食品) 一日の摂取たんぱく質のうち60%以上を動物性たんぱく質でとるようにしましょう。

  今までの食事 ジンゾウ先生製品を
使った食事
例1

メニュー:
一般的な食パン—40g
  ⇩
●エネルギー106kcalimage001
●たんぱく質3.7g

 

メニュー:
でんぷんパンミックス—1/5枚
ツナサラダ—50gimage002
ぶどう寒天—100g
  ⇩
●エネルギー474kcal
(368kcalアップ!)

●たんぱく質3.7g
例2 メニュー:

一般的なラーメン—100g
こねぎ—2g
  ⇩
●エネルギー282kcalimage003
●たんぱく質8.6g

メニュー:

でんぷん生らーめん—100g
こねぎ—2g
焼豚—20gimage004
ゆで卵—25g
コーン—15g
もやし—30g
みかん—60g

  ⇩
●エネルギー400kcal(118kcalアップ!)
●たんぱく質8.5g

例3 メニュー:

精白米—80g
味噌汁—200g
  ⇩
●エネルギー327kcalimage005
●たんぱく質8.3g

メニュー:

でんぷん米0.1—80g
味噌汁—200gimage006
肉じゃが—100g
おひたし—30g
いちご—30g
  ⇩
●エネルギー478kcal
(151kcalアップ!)

●たんぱく質8.3g     

 

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食事療法の歴史

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食事療法の歴史

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